Shine Muscat
シャインマスカット
安芸津21号(スチューベン×マスカットオブアレキサンドリア)×白南(カッタクルガン×甲斐路)
1本
3,850円(税別3,500円)
登録品種・欧州系に近い欧米雑種
農水省果試ブドウ・カキ研究拠点(元安芸津支場)が1988年に交配・育成した人気抜群の新登録品種(2006年)である。外観などは純粋な欧州種のようだが、交配の中に「スチューベン」が入っているので欧米雑種になる(「白南」は植原宣紘の交配した品種で、「モルゲン・シェーン(赤)」の兄妹品種である。食味は最高だったが完熟すると果皮にかすり症が大発生して普及しなかった品種)。
緑黄色、大粒(12~14g)で結実よく、熟期は早く「巨峰」と同期で栽培容易。肉質硬く歯ごたえのいい崩壊性でマスカット香があり、優れた欧州系の食味を持つ。糖度は高く18~20度程度になる。酸は「巨峰」より低い。裂果はなく満開時と満開後のジベ処理(25ppm)により種なしになり、果粒も肥大する。果皮はやや薄く、剥きやすく渋みがないので皮ごと食べられる。日持ちも良好で「巨峰」のような脱粒性もない。外観よく、高級感があり、最も将来性が期待される品種である。
輸送性、貯蔵性もよく、海外輸出も伸びている。栽培順位は急上昇しブドウ品種中第1位になっている。日本のブドウ栽培史に大革命をもたらした品種である。
耐病性は強い。「巨峰」に準じた防除を行えばいい。黒とう病には注意が必要で、休眠期防除は丁寧に行うべきである。樹勢は強く、発芽も揃い、短梢栽培が普及している。
種なしを完全にするには、開花2週間前から開花前までにストレプトマイシン200ppmを花房に散布する。成木化してジベレリンにフルメット液剤を混用すると20gに近い巨大粒になる。果粒肥大期に降雨が少ない場合、潅水を行って果粒の肥大を図るが、乾燥のあとの急激な潅水は裂果を招くこともあり、極端な乾湿差は避けるべきである。